トレジャリング2023

ダービー2勝トレーナーが発掘した米国馬 国内を制圧した先に世界を目指す

■ピックアップコメント
米キーンランド・セプテンバー1歳セールから、新たな戦力を迎え入れることができました。

数々の実績を誇る藤原英昭調教師が指名したのは、父にアンクルモーを持つ鹿毛の牡馬。肩とトモの周りに豊かなボリュームを備え、適度な背中のゆとりから繰り出される踏み込みの力強さがスケールの大きさを漂わせます。

母系には新馬戦を大差勝ちした直後に渡米して、GIIのピーターパンSを制したカジノドライヴの名が見え、GIを9勝したアーモンドアイも同じ一族に属します。

藤原調教師はドイツからの持ち込み馬エイシンフラッシュで日本ダービー初勝利を挙げ、ダービー2勝目を達成したシャフリヤールでドバイシーマクラシックを制しました。海外競馬と血統に高い見識を持つ名将のチョイスとあれば、活躍の舞台を世界に求めるのは当然のことでしょう。

■配合診断
父Uncle Moは米2歳チャンピオンでNyquist(米ケンタッキーダービー、ブリーダーズCジュヴェナイル)の父。日本ではJRA38勝のうち30勝がダートで、うち18勝を1700～1900mで挙げています。

3代母Better Than Honourは名牝として知られ、仔のJazil、Rags to Richesが2年連続で米クラシックのベルモントSを制する快挙を達成。日本に輸入されたカジノドライヴも、米GIIのピーターパンSを制しました。

名牝の子供の1頭である祖母Teemingは母となってGI馬Streamingを送り、その全妹が本馬の母。5代母Best in Showを起点とする母系は世界的な名ファミリーでもあり、質の高さは担保されています。

母系に重ねられてきたSmart Strike、Storm Catはアメリカの名種牡馬。ダートの中距離において世界レベルの血統構成と言えます。

(最終更新日：2025年4月24日)