ウィープディライトが2戦目で初勝利！《会報2024-01号・特別号》

直線でのピンチを跳ね返し、春に向けて大きなハナ差の勝利！

昨年11月の新馬戦では4着となったウィープディライト(牡3・栗東・池添学厩舎)でしたが、同レースの勝ち馬はGⅠホープフルステークスで入着し、同じく2着馬は次戦で勝ち上がる等、好メンバーが集まった一戦でしたので次戦への期待は高まっていました。前走後の調整は順調で、精神面でも少しずつ成長が見られた同馬が明け3歳となって迎える初戦。前走から-2kgの馬体重512kgで晴天の京都競馬場に登場したウィープディライトは初勝利を目指してゲートに収まりました。

スタート後は出脚良く先行し、5番手のインコースにつけて折り合います。「回ってきただけ」と騎手からコメントがあったようにレースに集中しきれなかった新馬戦とは異なり、自ら好位置を確保するなど順調に進む中、やや縦長となった隊列は前半1000mを60秒1で通過しました。レースが後半に差し掛かり、ペースが上がると内からジワっと進出。手応え良く3番手で最後の直線を迎えると、最内を狙って追い出しを開始しましたが、ここで前を行く逃げ馬とコース取りが被り、包まれてしまいます。その隙に抜け出した他馬に置いていかれかけましたが、ここでウィープディライトの闘争心に火がつきました。狭い所に進路を見出し、ムチが入るとグイグイと食らいつき、並びかける勝負根性を見せると叩き合いに持ち込みます。ゴール前では4頭が横に広がる激戦となりましたが、ハナ差先着したヴィープディライトが優勝、初勝利を挙げました。

レース後、騎乗した松山弘平騎手は「調教からすごく良くなっているのを感じていましたし、返し馬もこれはいいなと感じるところがたくさんありました。単純にいい馬ですし、長めの距離が良さそうで反応もしっかりあります。内にいて少しエンジンのかかりが遅かった分、まだまだ余裕があるように思いましたし、息の入りもすごく良かったです。本格化までまだまだ時間がかかるタイプだと思うので、勝ち切ってくれたことが何よりです」と振り返っていました。

また、池添調教師は「内で包まれた時はやばいと思いましたがうまく導いてくれましたし、馬も頑張ってくれました。この馬は絶対走ると思っていましたし、まだ緩さを残した中で結果を出せたことで夢が広がりました。休みを入れてグンと良くなったので牧場にすごく感謝していますし、素行も少しずつ大人になっているので、しっかり教育してくれたスタッフにも感謝しています。明らかに芝の長い距離がいいタイプで大目標のアレに出したいので、勝ったら共同通信杯と考えていましたが、現実的なところにしたいと思います。現状は少しリフレッシュを入れて、すみれステークス辺りを使えたらと考えています」と話していました。

喜びの声に溢れたウィープディライトの初勝利は、当クラブの2024年初勝利となったことに加えて、当クラブにおける池添調教師管理馬の初勝利でもあり、初物づくしとなりました。
池添調教師のコメントの通り、この後は放牧を挟んで次のレースへ向かう予定です。まだまだ、心身共に幼く伸び代が大きい同馬がこの時期に勝ち上がれたことで、夢は大きく膨らんできました。春には大きな舞台に駒を進めていけるよう、より一層の成長が待たれます。今後もウィープディライトに温かいご声援をお願いいたします。

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