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ヴィンクーロの初仔ヴァロアークがデビュー勝ち!《会報2025-47号・特別号》

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11月29日 東京競馬 第5レース 2歳新馬(芝1600m)においてヴァロアークが勝利を収めました。
優勝記念として、会報特別号をお届けいたします。出資者の皆様、おめでとうございます。

母を彷彿とさせる豪快な差し切り

ヴァロアーク

8月にゲート試験に合格したヴァロアーク(牡2・美浦・木村哲也厩舎)は放牧先のノーザンファーム天栄で英気を養い、デビュー戦に向けてじっくりと爪を研いできました。11月5日に美浦トレセンに帰厩した後は坂路やウッドチップコースで調整を進め、順調に仕上がったとの判断から東京開催最終週でのデビューが決定。462kgの馬体重で東京競馬場のパドックに現れ、適度に気合を乗せつつスタート地点に向かうと、ゲート裏でメンコを外して7番枠へと入っていきました。

スタートはやや出負けしましたが、すぐに二の脚がついて中団のポジションを取りました。新馬戦らしく落ち着いた流れになったこともあり、3コーナー地点からC.ルメール騎手は手綱を動かしてペースアップを図ります。4コーナーでも鞍上の手は動いたままでエンジンがかかりませんでしたが、残り200mで加速を開始すると、100mからは目の覚めるような末脚で襲いかかりました。逃げ込みを図った2着馬をゴール前でとらえ、初勝利を豪快な差し切りで決めました。

C.ルメール騎手は「まだ緩くてエンジンがかかるのに時間がかかりましたが、ゴールまでよく伸びてくれました。レイデオロ産駒ですし、走りからも距離は2000mくらいあっていいと思います。きれいでバランスのいい走りをしますし、これからもっと良くなってきそうです」とトップギアになかなか入らなかったレースぶりから、距離延長での可能性を見出していました。

木村哲也調教師は「うちにいたヴィンクーロの子供で勝つことができてうれしいです。ありがとうございました。前半もたついてしまい、使うレースを間違えたかもしれませんが、騎手のお陰で勝つことができました。最後まで脚を使った馬も偉かったです。ゲート内の所作が悪かった点は課題なので、修正していかないといけません。体が立派な馬ではないので、今後については様子を見て判断したいと思います」とゆかりの血統での勝利に安堵しつつも、冷静に課題を分析していました。

母ヴィンクーロは現役時代に不慮の事故で大怪我を負い、ターフを去りました。志半ばに終わった母が最後に走り、勝利したのが東京芝1600m。母からのバトンを力強く受け取ったヴァロアークが新しい物語を作っていきます。

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