先行策から鮮やかに抜け出したビダーヤが初勝利!《会報2024-18号・特別号》

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5月18日 京都競馬 第4レース 3歳未勝利(芝1400m)において、ビダーヤが見事勝利を収めました。
その勝利を記念し、会報特別号をお届けいたします。出資者の皆様、おめでとうございます。

一戦毎に力をつけた良血馬が5戦目で勝利!

ビダーヤが先頭でゴールを駆け抜けている画像

2歳時は体力不足を指摘される事が多く、調教でなかなか時計が出なかったことなどもあって、レース迄の道のりが遠かったビダーヤ(牡3・栗東・矢作芳人厩舎)ですが、年明けにデビュー戦を迎えてからは4戦して3着3回と、勝利まであと一歩という走りを見せてきました。前走までコンスタントにレースを使ったことからリフレッシュ放牧を挟んで臨む今回は、いわゆる「10日間競馬」での出走。放牧先では状態の良さと成長ぶりを評価されつつも「暑さに弱いタイプでなるべく早く勝たせたい」とのコメントがあり、どうしてもここでの勝利がほしいところ。帰厩後の追い切りで好タイムを計時し臨戦態勢を整えた同馬は晴天の京都競馬場で勝負の刻を迎えました。

ゲートが開くと、外枠から好スタートを決めたビダーヤは果敢に先手を窺います。内からハナを主張した一頭を先にいかせ、2番手を進むと、隊列が固まった後は大きく仕掛ける馬もおらず淡々とした流れになりました。後半ペースが上がり始めたところでアウトコースから徐々に進出を試みた馬もいましたが、ビダーヤは並びかけることを許しません。最終コーナーを絶好の手応えでカーブし、直線入口で仕掛けられると一気に先頭に立ち、後続を突き放します。力強く脚を伸ばし、残り200m程では3馬身程度の差をつけた同馬ですが、ここからはゴールまでが遠く感じられます。逃げ込みを図る同馬に対し、必死の追い込みを見せた数頭がゴール直前で襲い掛かりましたが、これを1馬身差凌いだビダーヤが見事1着でゴール、初勝利を飾りました。

レース後、騎乗した坂井瑠星騎手は「調教から具合の良さを感じていたので自信を持って乗りました。まだ緩さがあるものの競馬センスが良く、ロスのない競馬ができるのが良さだと思います。現状だと1400mがぴったりだと思いますが、これからいろいろ試せるので1勝できて良かったです」と振り返っていました。

また、矢作調教師は「自分のイメージより少し遅かったですが、良くなるのは間違いないと思っていました。牧場もいい仕事をしてくれましたし、10日間競馬で未勝利を勝ち切るのは牧場との連携の賜物なので感謝しています。暑さに弱いタイプでここで勝たせたいと思っていたので本当に良かったですし、勝つことができたのでご褒美に放牧に出しますが、あまり疲れていないと思いますので、状態を見て問題なければ短期で戻したいと思います。ジョッキーが距離を長くするか短くするかなら、短い方がいいと言っていたのでその辺りも参考にして次のステップを踏ませたいです」と話していました。

今回のレースで勝ち上がりを決めたことは暑さを苦手とする同馬にとって非常に大きなことで、これからの時期に成長を促しながら、活躍を待つことができるようになりました。兄のシャケトラは3歳6月デビュー後、4歳、6歳時に重賞勝ちを果たしており、成長の遅さが懸念されていたビダーヤについても、今後が非常に楽しみになりました。また、これまでに騎乗した騎手や厩舎、牧場の関係者が口を揃えて真面目さを評価しており、今後のレースでも一生懸命走る姿を私たちに見せてくれるでしょう。大器晩成とされるビダーヤに今後も温かいご声援をお願いいたします。

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